課題を定義する
ここでは”課題を定義する”というお話をしたいと思います。
ここで言う”課題を定義する”とは、今から自分がやろうとしている仕事、作業について、その目的、意義を自分自身でしっかりと理解し明確にする行為のことを指します。
今日は、ビジネスパーソンにとって非常に重要な、そんなお話をさせていただこうと思います。
「課題を定義する」 = 「行う作業の目的、意義を明確にする」
と聞いたら、なーんだそんなことか!って思われる方もいらっしゃるのではないかと思います。
そんなことは、いつもやってる。とっくにやってるに決まってるじゃないか!と。
そうなんです。実に当たり前のことなんです。
当たり前のことなんだけど、ビジネスの現場においても、ここのところが曖昧なために多くの作業がそのゴールを達成しなかったり、凄く無駄な労力が費やされたりしているのが現実です。
例えば筆者にもこんな経験があります。
入社2年目ぐらいの営業マンの依頼で、お客様先に同行して自社の製品ソリューションのご説明を行った時のことです。ご訪問日の2日前ぐらいに当日使うパワーポイントの資料をメールでその若い営業マンに送付し、印刷して持参するよう小職から指示をしました。
当日はプロジェクタを用いたプレゼンテーションは行えず、紙ベースの資料を使ってご説明することになると聞いていたからです。
この時ご紹介した製品は、ITインフラの稼働状況が、直感的なWeb GUI を通して一目で分かるというのが売りです。色分けされた棒グラフを見ると、問題の根幹がどこにあるのかが、比較的パッと分かるという代物です。
この製品では、トランザクション(=連なってITシステムに対して実行される操作の複合体)において、それぞれ個々の操作の所用時間が棒グラフで並んで表示され、かつその各操作を構成する要素処理の所要時間も各棒グラフの長さの内訳として色分けされた形で表示されるという機能を具備しています。
この機能により、トランザクション操作全体が期待した所要時間内に終了しなかった場合に、一連の流れの中でどの要素操作に一番時間を要し、かつその要素操作時間の内訳として、どの要素処理の一番時間を要したのかが一目で分かるという効果が得られます。
カラフルなGUI が、どの要素処理の短縮化を図れば、最も効率良く全体トランザクション実行の高速化を実現できるかを示唆してくれる訳です。
そんな機能と効果の説明を、製品画面の写しを印刷した資料を用いて行おうとした時に、筆者はお客様の前で愕然としました。その営業マンが資料を白黒で印刷して持参していたからです。
当然のことながら、この効果のご説明のインパクトは半減しました。
これは明確な指示を出さなかった、チェックを怠った小職のミス以外何物でもないのですが、”課題の定義”がキチンと行われていないまま訪問準備作業が行われたということだけは、言えるかも知れません。
この
”説明資料を印刷する”
という何の変哲もない仕事を、
- お客様へのプレゼンテーションを成功させるという課題として捉えるか
- 送られたファイルを印刷して持参するという単純作業として捉えるか
で、まるで到達できるゴールの高みは違ってくる訳です。
課題の目的、意義にキチンと目を配り、正しく把握、理解をしていれば、資料はカラーで出力されていたかも知れません。
こういうミスを皆さんもしていませんか?
課題を定義するというのが、どういうことを意図しているのか、何となく通じましたでしょうか?